【オスカー予想連載】第87回アカデミー賞予想最終回:全部門一覧




オスカーのノミネート発表直前になりました。
各部門の最終予想を出したいと思います。

ほとんどの部門が、事前の予想コラムから変更されている箇所がありますので、
予想コラムは参考までにご覧いただければと思います。

★印が付いているのは現時点の受賞予想です。
(*組合賞の結果が出たので、一部変更しました)


○作品賞
『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
★『6才のボクが、大人になるまで。』
『ゴーン・ガール』
『グランド・ブダペスト・ホテル』
『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』
『Nightcrawler』
『Selma』
『博士と彼女のセオリー』
『セッション』


予想コラムはこちら→第6回:作品賞
前回予想から『フォックスキャッチャー』を外して『Nightcrawler』をイン。
前哨戦の結果諸々含み、今年も9枠で予想。もうひと枠来るなら、『フォックスキャッチャー』か『アメリカン・スナイパー』。



○監督賞
アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
デミアン・チャゼル『セッション』
エヴァ・デュヴァルネ『Selma』
★リチャード・リンクレイター『6才のボクが、大人になるまで』
ウェス・アンダーソン『グランド・ブダペスト・ホテル』

予想コラムはこちら→第5回:監督賞
モルティン・ティルダムとデヴィッド・フィンチャーを外し、勢いのあるデミアン・チャゼルとウェス・アンダーソンに期待。受賞はほぼリンクレイターで間違い無いでしょう。
デュヴァルネのアフリカ系女性監督ノミネートは外さないだろうと予想。



○主演男優賞
デヴィッド・オイェロウォ『Selma』
エディ・レッドメイン『博士と彼女のセオリー』
ジェイク・ギレンホール『Nightcrawler』
★マイケル・キートン『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
レイフ・ファインズ『グランド・ブダペスト・ホテル』

予想コラムはこちら→第1回:主演男優賞
こちらも『フォックスキャッチャー』を外し、『Nightcrawler』のギレンホールをイン。
レイフ・ファインズ→カンバーバッチの線もものすごく有力だが、作品の勢いを考えてレイフ・ファインズを。今年は『GBH』が大旋風を巻き起こすのではなかろうか。



○主演女優賞
フェリシティ・ジョーンズ『博士と彼女のセオリー』
ジェニファー・アニストン『Cake』
★ジュリアン・ムーア『アリスのままで』
リース・ウィザースプーン『Wild』
ロザムンド・パイク『ゴーン・ガール』

予想コラムはこちら→第2回:主演女優賞
秋に書いた予想コラムの段階で、アダムス押しになってますが、ゴールデングローブ賞でコメディ部門を獲ったけれど、アニストンの勢いに期待。ドラマ部門と同じ5枠になったけれど、だとしたら受賞はそこを制したムーアか。でもやっぱりエイミー・アダムス来そうで怖い。。。



○助演男優賞
エドワード・ノートン『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
イーサン・ホーク『6才のボクが、大人になるまで。』
ジョシュ・ブローリン『Inherent Vice』
★J.K.シモンズ『セッション』
ロバート・デュヴァル『ジャッジ 裁かれる判事』

予想コラムはこちら→第3回:助演男優賞
シモンズの受賞当確以外は、結構荒れそうなこの部門。こちらでも『フォックスキャッチャー』を外して、作品の勢い以上にこの部門のみで健闘が予想されてる2作品に。
デュヴァルとブローリンの枠は、自信ない。


○助演女優賞
エマ・ストーン『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
キーラ・ナイトレイ『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』
メリル・ストリープ『イントゥ・ザ・ウッズ』
パトリシア・アークエット『6才のボクが、大人になるまで。』
レネ・ルッソ『Nightcrawler』

予想コラムはこちら→第4回:助演女優賞
チャスティン、スウィントン、ルッソ、ダーンあたりが、最後のひと枠争い。キャンペーンに消極的なチャスティン、作品が他の部門に全く現れないスウィントン、前哨戦でまったく相手にされていないダーンを外すと、作品の勢いが半端ないレネ・ルッソに分があるが……。90年代女優の復活はアークエットだけで充分かも。そうなればチャスティンが入る。
(可能性論でいえば、主演男優賞とのセットが2作、助演男優賞とのセットが1作と単独が1作なので、主演女優賞とのセットのローラ・ダーンも十分にありうるか、、、)



○脚本賞
『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
『6才のボクが、大人になるまで。』
★『グランド・ブダペスト・ホテル』
『Nightcrawler』
『Selma』

組合賞で候補入りした『セッション』が脚色賞に行ったので、代わりに入るのは『Selma』でしょうと。そして『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』は確実に入ってくると考えて、この面々。
今度こそ、ウェスの受賞を。


○脚色賞
★『ゴーン・ガール』
『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』
『博士と彼女のセオリー』
『セッション』
『Wild』

組合賞から多少変動しそうな予感(さすがに『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』がこちらに入るとは思えないから)。
『イミテーション・ゲーム』と『ゴーン・ガール』『セッション』は当確で、『Wild』がニック・ホーンビイなので脅威。前哨戦強さを見せた『Inherent Vice』の可能性も。


○撮影賞
★『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
『ゴーン・ガール』
『グランド・ブダペスト・ホテル』
『ターナー 光に愛を求めて』
『Unbroken』

組合賞とほぼ一致するとみるも、『イミテーション・ゲーム』の枠を『ゴーン・ガール』にしてみたり。『インターステラー』『エヴァの告白』あたりの可能性も充分だけど、受賞は『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』でほぼ間違いなく。



○編集賞
『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
★『6才のボクが、大人になるまで。』
『ゴーン・ガール』
『グランド・ブダペスト・ホテル』
『セッション』

編集賞は組合賞にあがり、作品賞候補にあがるものが前提。『セッション』よりも『Nightcrawler』?ここは『セッション』でしょ。



○美術賞
★『グランド・ブダペスト・ホテル』
『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』
『インターステラー』
『イントゥ・ザ・ウッズ』
『博士と彼女のセオリー』

美術監督組合賞のピリオド部門から3作、ファンタジー部門から2作。
おそらく『グランド・ブダペスト・ホテル』がこの辺りでノミネート数を稼いでいくのだと思われるが。。


○衣装デザイン賞
★『グランド・ブダペスト・ホテル』
『イントゥ・ザ・ウッズ』
『マレフィセント』
『Selma』
『博士と彼女のセオリー』

こちらも組合賞のピリオド部門から3作、ファンタジー部門から2作。
『Selma』→『イミテーション・ゲーム』の可能性も充分高い。『ターナー 光に愛を求めて』とかが滑り込んできても面白そう。


○ヘアスタイリング&メイキャップ賞
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』
『グランド・ブダペスト・ホテル』
★『マレフィセント』

エントリー残った7作品から、まずリック・ベイカーの『マレフィセント』が特殊メイキャップ部門で。ピリオド&キャラクターから『グランド・ブダペスト・ホテル』、コンテンポラリーの『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』という予想。またしても『フォックスキャッチャー』を無視してしまった。。。


○視覚効果賞
『猿の惑星:新世紀』
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』
『GODZILLA ゴジラ』
『ホビット 決戦のゆくえ』
『インターステラー』

今回のエントリー作品10本は、わかりやすく4つの配給会社に分かれております。なので、それぞれから1作品づつ組合賞に挙がった作品を選び、残りも組合賞候補作から選ぶか迷いましたが、完全合致がないことを考え、外れている『ゴジラ』をチョイス。ワーナーだけ2作品で、フォックス、ディズニー、パラマウントが1作づつという感じに。



○録音賞
『アメリカンスナイパー』
『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
『インターステラー』
『イントゥ・ザ・ウッズ』
『Unbroken』

組合賞で候補入りしている作品から4本と、この部門に強いミュージカルを一本。
組合賞候補作と同じぐらいの割合で、作品賞候補作も入るこの部門。勢いのある『グランド・ブダペスト・ホテル』『ゴーン・ガール』あたりも虎視眈々かと。


○音響編集賞
『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
『猿の惑星 新世紀』
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』
『インターステラー』
『Unbroken』

組合賞をリードした『バードマン』と『猿の惑星』を主軸に。
『アメリカンスナイパー』が入りそうな気もするし、3部門で候補入りした昨年の『それでも夜は明ける』や一昨年の『ホビット』の例もあるので、一抹の不安は残る。


○作曲賞
『ゴーン・ガール』
★『グランド・ブダペスト・ホテル』
『インターステラー』
『博士と彼女のセオリー』
『Nightcrawler』

悩みどころは『グランド・ブダペスト・ホテル』『イミテーション・ゲーム』『Unbroken』でデプラが3作あること。オスカー作曲賞が一本化されてから、2作品で候補に挙がったのは2001年のジョン・ウィリアムズと、2005年のジョン・ウィリアムズと、2011年のジョン・ウィリアムズだけ。デプラにはまだ早い?となると、作品の圧倒的な勢いを買って『グランド・ブダペスト・ホテル』。



○歌曲賞
「Split the Difference」『6才のボクが、大人になるまで。』
「The Last Goodbye」『ホビット 決戦のゆくえ』
★「Everything is Awesome」『LEGO®ムービー』
「Glory」『Selma』
「What is Love」『Rio2』

とても読みづらい部門である。
何せエントリー作品が多すぎること、同じ作品によっても複数の出品があること、他の部門と全く関係ないのが来ること。厄介すぎます。最近は作品賞絡みがちょくちょく入るので、前哨戦で健闘している『6才の〜』『Selma』を軸に、ほぼ独走模様の『LEGO®ムービー』を入れ、シリーズをまとめあげた『ホビット』。
残り一枠は『はじまりのうた』と悩んだが、昨年『インサイド・ルーウィン・デイヴィス』が無視されたことを考えると、ちょっと不安である。結果、アニメに逃げてみる。



○長編アニメーション映画賞
『ベイマックス』
『How to Train Your Dragon 2』
★『LEGO®ムービー』
『かぐや姫の物語』
『Song of the Sea』

予想コラムはこちら→番外編:長編アニメ賞1番外編:長編アニメ賞2
予想コラム中でも推していた、ライカの『The Boxtrolls』を最後まで残すか悩んだが、今年はアニー賞の作品賞と監督賞が完全一致。だとしたら純粋に評価を信用して、『Song of the Sea』を入れて、Gkidsの2本出しを期待。



○外国語映画賞
『フレンチアルプスで起きたこと』(スウェーデン)
★『イーダ』(ポーランド)
『Leviathan』(ロシア)
『Timbuktu』(モーリタニア)
『Wild Tales』(アルゼンチン)

受賞ほぼ当確状態の『イーダ』をLOCKして、それ以外の選考通過作を4つのエリアに分類すると、こうなる。なんかこうなりそう。ひっくり返してくるとすれば、エストニアの『Tangelines』ぐらいだろうか。



○長編ドキュメンタリー映画賞
『Citizenfour』
★『Life Itself』
『Last days in Vietnam』
『The Overnighters』
『Virunga』

『Citizenfour』と『Life Itself』が突っ走った前哨戦。
評価と、組合賞の結果を踏まえつつ、大穴はMetacriticsで95を叩き出している『Virunga』。
近年の音楽映画ブームを考えると『Keep on Keepin' On』も侮れない。



○短編ドキュメンタリー映画賞
『Crisis Hotline:Veterans Press1』
『Kehinde Wiley: An Economy of Grace』
★『The Lion's Mouth Opens』
『Our Curse』
『White Earth』

予想がかなり困難なこの部門。
上記5作に加えて『Joanna』『One Child』『The Reaper』がありますが、とりあえずアメリカ作品を中心にして、かつ受賞歴が輝かしい『Our Curse』も。


○短編実写映画賞
『Aya』
『Baghdad Messi』
★『Butter Lamp』
『My Father's Truck』
『The Phone Call』

こちらも難しく。昨年の映画である『The Phone Call』と『Butter Lamp』は受賞歴的に有力。学生映画3本のエントリーから、ブラジルとベトナムの合作を選択。イスラエル2作から楽しそうな方を選び、昨年のような子供を題材にした作品からサッカー少年を選ぶ。
『SLR』は面白かったけど、多分ノミネートされないでしょう。


○短編アニメーション映画賞
『ダム・キーパー』
★『Duet』
『愛犬とごちそう』
『Footprints』
『The Numberlys』

受賞経験監督が3作品、学生作品が2作品、ディズニーやピクサー絡みが3作品と、あと2本の計10作品のショートリスト。
とりあえずアメリカ映画5作品で占めてみたけれど、トーリル・コーヴェの作品と、学生作品の『Symphony No4』が気になるところ。とりあえず、ビル・プリンプトンへの敬意は長編アニメ部門でなくこちらに注がれると考えられる。受賞は、『Duet』が最有力か。



という感じです。
とまあ、候補に来そうだけど入れてない作品はとりあえずリストのタイトル上には残っておりますけれど。

予想段階では、

『グランド・ブダペスト・ホテル』『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』→10部門
『6才のボクが、大人になるまで。』『博士と彼女のセオリー』→7部門
『ゴーン・ガール』『Selma』→6部門
『インターステラー』『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』『Nightcrawler』『セッション』→5部門

例年通りなら、明日の日本時間の夜頃にノミネートの発表(音速で読み上げていく恒例行事)があるので、頑張りましょう←←



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