【オスカー予想連載】第87回アカデミー賞予想3:助演男優賞

さて、今回は助演男優賞の傾向から、今年の予想をして行こうと思います。


昨年の予想でまとめたことを振り返ってみると、
・悪役or主人公の父親や兄弟、援助者の役が強い
・作品賞に届かなかった作品や、まったく無縁の作品からも候補者が現れる
・基本的に下馬評を信用して良い
・第69回から昨年まで、18年連続してオスカー候補経験者が候補入り



そんなわけで、今年の状態を見てみましょう。
まず下馬評で最有力とされているのがサンダンスで絶賛された『Whiplash』のJ.K.シモンズですかね。

怖いよw
『学校の怪談4』みたいなポーズしてますけど、鬼教師役です。サンダンスを始め、作品の絶賛評の中心にいるのは彼なので、少なくともノミネート漏れはなさそう。うまく行けば作品表候補に滑り込むポテンシャルも有していると思われます。

では一方で、ほぼ作品賞入り確実な作品からの候補者を確認してみましょう。
ちなみに昨年は5枠すべてが作品賞候補作から助演男優賞候補が揃いましたが、その前は4枠、2枠、4枠、1枠と、まったく傾向が掴めない状態です。

作品賞入り有力作からは『6歳のボクが、大人になるまで』のイーサン・ホークは堅実にノミネートされることでしょう。

『ガタカ』でブレイクしたイーサンですが、賞レースは13年前の『トレーニング・デイ』(オスカー助演男優賞候補)以外はほとんど演技で評価されていない。もちろんその原因は、作品が小品ばかりというインディー俳優のジレンマである。今回は『恋人までの距離』から幾度となくコンビを組み、ともにオスカー脚本賞候補に挙がったリンクレイター監督のもとで、両者共にキャリア最大のチャンスを迎えている。
ここは逃したくはないだろう。


つづいて、作品賞最有力と言われ続けている『Foxcatcher』からマーク・ラファロ

お前誰だよ、ってここら辺まで出かかっていますが、マーク・ラファロです。見たことあるでしょ。
今回は『Foxcatcher』で、殺される金メダリスト、デイヴ・シュルツの役です(ざっくり)。他の部門と比べると多少そうでもないのですが、やはり実在の人物が強いのがオスカー。この部門も例年1〜2枠が実在の役を演じているロールが入ってきます。今年の助演有力株の中で実在の人物を演じるのは、もう一人。『Big Eyes』のクリストフ・ヴァルツです。

『イングロリアス・バスターズ』での鮮烈な登場から、『ジャンゴ 繋がれざる者』でのサプライズ受賞。今のところオスカー2戦2勝の強者であるヴァルツが、今回はティム・バートンの映画でウォルター・キーンを演じる。実質的に悪役?というか、主演プッシュなの、助演プッシュなの?


残りの一枠は難しいところ。
若い順から有力どころを並べてみましょう。

まず『フューリー』ローガン・ラーマン


それから『バードマン』エドワード・ノートン


あとは『Inherent Vice』ジョシュ・ブローリン


基本的には毎年ベテラン勢が一人は登場したり、かなり読めない展開になることもありますが、前哨戦が始まるとかなり固まってくるでしょう。



<LOCK>
J.K.シモンズ『Whiplash』
イーサン・ホーク『6歳のボクが、大人になるまで』
<Likely>
マーク・ラファロ『Foxcatcher』
クリストフ・ヴァルツ『Big Eyes』
ジョシュ・ブローリン『Inherent Vice』

―――――――――(Nomination Line)―――――――――――
<Possible>
ローガン・ラーマン『フューリー』
エドワード・ノートン『バードマン』
ロバート・デュヴァル『The Judge』
アルバート・ブルックス『A Most Violent Year』
ビル・アーウィン『インターステラー』
ドーナル・グリーソン『Unbroken』


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