【オスカー予想連載】第87回アカデミー賞予想4:助演女優賞

さて。前回の助演男優賞篇から少々間隔が空いてしまいましたが再開いたしましょう。
こんな間に、ゴッサム賞や英国インディペンデント賞のノミネートが発表になり、徐々にオスカーレースが始まってきているので、楽しくなってきております。


まず昨年の助演女優賞予想から振り返ってみますが、昨年はサリー・ホーキンスが滑り込んで、下馬評の高かったオプラ・ウィンフリーがノミネート漏れという事態になりましたが、後々考えてみるとルピタ・ニョンゴの受賞は極めて順当。
そう、そんなに荒れない部門でもあります。

とはいえ、昨年も言った通り、年齢・国籍・キャリアに関係なく受賞できる部門、と言ってしまうと狙いが立ちづらいのではありますが、順番に今年の有力どころをチェックしてみましょう。

まずはこの方。『6才のボクが、大人になるまで』で母親役を演じるパトリシア・アークエット


今年の賞レース最大の注目作だけあって、助演男優賞のイーサン・ホークと並んでこちらも有力候補筆頭です。
90年代の人気女優として姉ロザンナとともに活躍した彼女ですが、やはりこういう賞レースとは縁のない作品選び。TVドラマ「ミディアム」でエミー賞は受賞するものの、映画賞では完全に無縁。今回は初の候補入りに王手がかかっている。

続いては、若手どころから、『Still Alice』クリステン・スチュワート

『パニック・ルーム』での娘役からもう何年経ったのでしょう。今では『トワイライト』のベラのイメージが完全に定着していますが、もちろん、賞レースには遠縁(ラジー賞は別です)。今回はジュリアン・ムーアとともに主演助演両候補入りを狙います。


ちなみに、オスカーでの女優賞2部門で両候補に挙がった作品は過去に101作品
助演女優賞が始まった第9回から第86回までの78回の間で62回は主演と助演に同じ作品が入っております。

ちなみにちなみに、その101作品で両部門を受賞した作品は以下の10本。
『黒蘭の女』
『風と共に去りぬ』
『ミニヴァー夫人』
『欲望という名の電車』
『奇跡の人』
『バージニア・ウルフなんか怖くない』
『ネットワーク』
『月の輝く夜に』
『ピアノ・レッスン』
『恋に落ちたシェイクスピア』
錚々たるラインナップですね。

主演だけ獲得した作品は18本、助演だけ獲得した作品は13本なので、比較的確率的には受賞しやすくなるようです。

今年はもう一本、『Wild』ローラ・ダーンも、主演女優賞のリース・ウィザースプーンと共にノミネート入りを狙える位置におります。

昨年は父のブルース・ダーンが候補入りし、オスカー会場に現れた彼女。今年は立場が変わって再び二人で会場に現れて欲しいものです。


そして、昨年も紹介しました通り、過去86回中30回で、同じ作品から二人候補入りをしております。(去年は同一作品のが無かったですね)
今年は1作品から二人出てきそうなのが、主演男優賞レース独走必至のアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督による『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』で、エマ・ストーンナオミ・ワッツが射程圏内におります。


ナオミ・ワッツは同監督の『21g』で初ノミネートを果たし、一昨年『インポッシブル』でも候補入りし、主演部門は二度ノミネート経験がありますが、助演は未だなし。
『Wild』のローラ・ダーンとともに、オスカー候補経験者として堂々と候補入りを果たしたいところ。
実は助演女優賞はかなり候補者のバラエティに富んでいて、99年の第72回を最後に、それ以後毎年必ずオスカー候補経験者が一人はノミネートされている部門。
ゆえに、今年も来る可能性は非常に高いとみて良いでしょう。

オスカー候補経験者はまだたくさん助演女優賞枠を狙っている方々が。
まず『The Imitation Game』キーラ・ナイトレイ
英国インディペンデント映画賞では主演女優賞でノミネートされていましたが、どうなるのでしょう。
あとは、メリル・ストリープ『イントゥ・ザ・ウッズ』『Suffragette』『The Homesman』かなんかその辺りから来るでしょう。怖い怖い。



<LOCK>
パトリシア・アークエット『6才のボクが、大人になるまで』

<Likely>
クリステン・スチュワート『Still Alice』
ローラ・ダーン『Wild』

<Shaky>
ナオミ・ワッツ『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
キーラ・ナイトレイ『The Imitation Game』

-----------------------------(Nomination Line)------------------------------------

<Possible>
エマ・ストーン『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
メリル・ストリープ『イントゥ・ザ・ウッズ』
ジェシカ・チャスティン『インターステラー』
カルメン・イジョゴ『Selma』
ルーニー・マーラ『トラッシュ!この街が輝く日まで』
シエナ・ミラー『American Sniper』
シエナ・ミラー『Foxcatcher』
メリル・ストリープ『Suffragette』
メリル・ストリープ『The Homesman』
ヘレナ・ボナム・カーター『Suffragette』
ティルダ・スウィントン『スノーピアサー』











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