【予想】第87回アカデミー賞受賞予想:第12回・監督賞

さて、いよいよ大詰め。まずは監督賞からです。


・監督賞
◎アレハンドロ・G・イニャリトゥ『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
ウェス・アンダーソン『グランド・ブダペスト・ホテル』
ベネット・ミラー『フォックスキャッチャー』
モルティン・ティルダム『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』
★リチャード・リンクレイター『6才のボクが、大人になるまで。』


作品賞枠が5枠以上になってから、初めて作品賞候補に挙がっていない作品から監督賞候補が現れました。ベネット・ミラーはこれでデビュー作から3作連続で作品賞or監督賞に候補に挙がるという、スティーブン・ダルドリーみたいな現象になりつつあります。

ところが、監督賞受賞者で作品賞候補になっていないのは、第1回のコメディ監督賞を受賞した『美人国二人行脚』のルイス・マイルストンと、第2回の『情炎の美姫』のフランク・ロイドだけ。
逆のパターン(監督賞候補に上がらない作品賞受賞作)が3回しかない以上に、可能性の低い自体となっている上、84年も連続しているということは、ミラーの受賞の目はほとんどないのではなかろうか。


昨年のアルフォンソ・キュアロンを含め、実にここ4年連続してアメリカ人が獲っていないという不思議な部門。
今年はモルティン・ティルダムとアレハンドロ・G・イニャリトゥの二人が外国人監督ではありますが、一度ノミネート経験のあるイニャリトゥのほうがこの二者の中では受賞の可能性が高いと見えます。


重要な前哨戦である監督組合賞をイニャリトゥが受賞し、それまで前哨戦レースで圧勝してきたリンクレイターが危ういという状態になっていますが、それもそのはず。
過去64回の監督組合賞で、オスカーと異なる結果だったのはわずかに7回。組合賞受賞者がノミネートされて逃すことは4回しかないので、ほぼイニャリトゥの受賞は当確状態になってしまったように思えます。

しかしながら、今年は例によって評価が割れているのも事実。
ウェス・アンダーソンの受賞の可能性は低いものの、リチャード・リンクレイターはイニャリトゥを再び逆転するポテンシャルをまだ有していると思える。
さすがに5年連続で非アメリカ人が持っていくことは考えづらい。
ここはひとつ、リンクレイターに期待しておきたい。



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