【予想】第87回アカデミー賞受賞予想:第7回・脚本賞&脚色賞

自分が脚本書いたりしているせいで、変な思い入れを入れて毎年外しているこの部門です。こんばんは。
脚本賞と脚色賞をチェックしていきましょう。


・脚本賞
『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
『6才のボクが、大人になるまで。』
◎★『グランド・ブダペスト・ホテル』
『フォックスキャッチャー』
『Nightcrawler』

『バードマン』以外の4作は脚本家組合賞に候補入りし、『グランド・ブダペスト・ホテル』が受賞しています。
組合賞の規定はアカデミー賞規定と異なっており、『バードマン』は選考対象外だったことを考えると、『グランド・ブダペスト・ホテル』vs『バードマン』の構図が無難であり、作品賞でこの二作と競う『6才のボクが、大人になるまで。』はこの部門では一枚劣る印象を受ける。

比較的無難な作品が受賞しやすかったこの部門ですが、近年は『ミッドナイト・イン・パリ』『ジャンゴ』『her』と、作家性を重視した作品が強くなっております。
ストーリー自体はウェス・アンダーソンとヒューゴ・ギネスで築き、その二人の名前でノミネートされていますが、スクリーンプレイはウェス・アンダーソン単独で書いたもの(と、クレジットされています)。意外と彼の作品は共作ばかりだったので、長編では今回が初めて。その初めての単独脚本でここまでの評価を獲得したウェスに、オスカーを与える絶好の機会なのではなかろうか。

ここは『グランド・ブダペスト・ホテル』の圧勝を予想する。


・脚色賞
★『アメリカン・スナイパー』
◎『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』
『セッション』
『インヒアレント・ヴァイス』
『博士と彼女のセオリー』


今回のノミネート作品もまた、昨年に続き実話傾向が強くなっている印象です。
本人の回想録である『アメリカン・スナイパー』と『博士と彼女のセオリー』(妻だった女性が書いたものですが)
第三者による伝記がベースの『イミテーション・ゲーム』。
この3本に挑むのはトマス・ピンチョンの小説と、自作短編の再映画化。

長編作品の資金集めのために制作された18分の短編を再構築した『セッション』は、組合賞ではオリジナル脚本として扱われたが、アカデミー賞ではこちらの部門に。
組合賞のこの部門にノミネートされたのは受賞した『イミテーションゲーム』と『アメリカン・スナイパー』だけであるので、この二本が有力視されているだろう。

組合賞受賞作がこちらも受賞する確率は30回のうち20回。
昨年の『それでも夜は明ける』は組合賞の選考外だったが、それを含む3本以外は、ここ30年ですべて組合賞の候補入りになっている。

伝記作品の受賞は近年では4作。
『ビューティフル・マインド』『戦場のピアニスト』『ソーシャル・ネットワーク』『それでも夜は明ける』と、交互に本人によるものと第三者によるものが受賞しているのを考えると、今年は『イミテーションゲーム』の方が優勢か。

ただ『アメリカン・スナイパー』が受賞する予感がものすごくする。ここを獲ってそのまま作品賞まで突っ走ってもおかしくないような……。



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